私の恋した誘拐犯【完】
「たくちゃん…?」



「なんで…なんでなんだよ千織」



ガシッと私の両肩を掴み、余裕を忘れた表情で私を見つめるたくちゃん。



「何でそんな奴のこと…好きになってんだよ…」



「え…?」



たくちゃんがこうなってる理由も



洋くんがそう伝言を残した理由も



その言葉の意味も



私には分からなくて、もどかしくて、苛々する。
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