私の恋した誘拐犯【完】
誰よりも近くにいるのに、誰よりも遠い存在である私。



叶わぬ恋を忘れることがでかない距離。



まるで拷問のような、洋くんとの日々。



それでも一緒にいるだけで楽しくて、触れられる幸せが欲しいという矛盾。



「何で泣くほど辛いのに、あんなヤツ好きでいるんだよ」



「好きに、なっちゃったからだよ…」



そう、私は好きになってしまった。



「辛いから忘れましょうなんて、できるわけないよ……っ」



洋くんを好きになってしまった私の自業自得。



分かっていて好きでい続けているのだから。
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