私の恋した誘拐犯【完】
「やった!楽しみだねちぃ!」



可愛らしくお人形のようにほころぶ莉奈の笑顔を見て、私も頰を緩ませ笑った。



「うん!楽しみ!」



そうして、放課後まで心をウキウキさせながら、のんびりと時間は過ぎていった。



____________



「駅前だったっけ?」



学校を出て、校門の前で莉奈がケータイをいじる。



どうやら、そのパンケーキ屋さんの場所を検索しているようだ。



「そうそう駅前。たしか大通りの所だった気がするから、すぐ見つかると思うけど」



たくちゃんが、莉奈のケータイを覗きながら言う。
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