私の恋した誘拐犯【完】
「まじ腹減った!早く行こうぜ!?」



と、後ろでキョンタが騒ぐと、その頭をたくちゃんは小突いた。



「いてっ」



「4限から来といて何様だよ」



「いやいやアレじゃん。秋休みの余興じゃん」



訳のわからないことを言うキョンタに、たくちゃんも呆れ顔。



「今日はキョンタの奢りだね〜」



私が冗談混じりに言うと、全員がバッと振り向いた。



「それがいい」



たくちゃんと莉奈がウンウンと頷き、キョンタが「いやぁぁ」と首を振っている。
< 24 / 530 >

この作品をシェア

pagetop