私の恋した誘拐犯【完】
壁のある2人の会話。
自分の声のトーンが他人と話すときと同じで嫌になる。
車内に響く音楽。
響いてるはずなのに、痛いほどの沈黙が流れている。
「急にごめん」
そんな沈黙を破ったのは洋くんだった。
「…え…?」
「迎え。…拓巳くんと帰るつもりだったでしょ?」
信号が赤に変わり、洋くんは言葉に遅れて顔を向ける。
「何でそれ…」
「さっき拓巳くんが出ていくのが丁度見えてね」
自分の声のトーンが他人と話すときと同じで嫌になる。
車内に響く音楽。
響いてるはずなのに、痛いほどの沈黙が流れている。
「急にごめん」
そんな沈黙を破ったのは洋くんだった。
「…え…?」
「迎え。…拓巳くんと帰るつもりだったでしょ?」
信号が赤に変わり、洋くんは言葉に遅れて顔を向ける。
「何でそれ…」
「さっき拓巳くんが出ていくのが丁度見えてね」