私の恋した誘拐犯【完】
「あ、なんや彼女さんか?聞いても仕方あらへんかったな」



すまんすまん、と笑って帰っていく男の人たち。



(な、なんだったの…)



「ちぃ大丈夫?ナンパ?」



「う、ううん!違うよ!」



きっとマネージャーか何かかと思って話しかけたのだろう。



もし仮に私がマネージャーだったとしても、絶対に選手の情報は漏らさないと思うけど。



そうして再び試合に目を移したときだった。



「…!?」



たくちゃんが敵チームに激しく体当たりをされたのだ。
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