私の恋した誘拐犯【完】
「よう拓巳!おめでとう!」



「さすが綾瀬だった!かっこよかっ…」



そんな2人の声を無視するかのように、たくちゃんは私を真っ直ぐに見つめながら寄ってきて。



「千織」



「は、はい」



あんなに活躍した選手だ。



近くにいた観客の人たちも何事かと私たちを見ている。



たくちゃんはそんなのお構いなしに、真剣な顔をして。



「付き合おう」



言ったのだ。
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