私の恋した誘拐犯【完】
「綾瀬、ずっと好きだったんだよちぃのこと」



「お、おい鮎川…なんで知って…」



なんでもお見通しの莉奈にさすがのたくちゃんも慌てた様子。



どうやら図星らしい。



「そう、なの?」



「聞くなよ千織も」



見上げようとした私の頭を無理やり押し返すたくちゃん。



チラッと見えた耳は赤かった。



だけど素直に嬉しい。



好きでいてもらえることって、こんなに幸せなこと。
< 347 / 530 >

この作品をシェア

pagetop