私の恋した誘拐犯【完】
私はたくちゃんと付き合った。
なのに、付き合う上で大切な気持ちはたくちゃんの元にないなんて…
最低だ。
「珍しいね、ちーちゃんが妥協するなんて」
「妥協って…」
クスリ、と笑った洋くんがそのままレジへと進む。
スラッと伸びた身長、整った顔、サラリとなびく黒髪。
私を夢中にさせるその全てから、そっと目を逸らした。
_____________
「いい匂いだぁ」
夕ご飯、リビングには肉じゃがのいい香りが充満していた。
なのに、付き合う上で大切な気持ちはたくちゃんの元にないなんて…
最低だ。
「珍しいね、ちーちゃんが妥協するなんて」
「妥協って…」
クスリ、と笑った洋くんがそのままレジへと進む。
スラッと伸びた身長、整った顔、サラリとなびく黒髪。
私を夢中にさせるその全てから、そっと目を逸らした。
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「いい匂いだぁ」
夕ご飯、リビングには肉じゃがのいい香りが充満していた。