私の恋した誘拐犯【完】
いつもなら料理を作る洋くんの背中に抱きついてるところだけど…



もうスキンシップはしない。



必要以上に近づくことはやめる。



そうしないと、この気持ちを薄れさせないと…



私が辛いだけだ。



「洋くん洋くん、ハッピーハロウィン」



その背中にそう呼びかけ、お菓子を「はい」と手渡す。



「俺にもくれんの?ありがと」



「そんなにケチかな私!」



「1人で食べちゃうんだと思ってたよ」
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