私の恋した誘拐犯【完】
「わ、これ美味しいよ洋くん」



「どーれ」



なんだかんだ言いながら、洋くんも美味しそうにお菓子を食べて。



無意識に伸ばされる手は私と同じ。



「夜くらい、拓巳くん呼べばよかったのに」



と、洋くんが急にそんなことを言った。



たくちゃんの話しをして、いつも興味なさそうに返事するのは洋くんなのに。



たくちゃんの話題はいつも洋くんから振ってくる。
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