私の恋した誘拐犯【完】
「や、やっぱり変装ないと気分上がらないね」



この空気を変えるべく声を張る。



もう洋くんの口からたくちゃんの話しは聞きたくない。



「あ、そうだ!待っててね洋くん」



「?」



家にあるもので変装できないかと考えたとき、いい物を思いつく。



私は洋くんにそう言い残すと、自分の部屋へと一旦戻った。



誰もいないその部屋で、私はゆっくりと深呼吸。



まずは気持ちを切り替えて、今ここにあるハロウィンを楽しむべき。



洋くんと過ごすハロウィンを。
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