私の恋した誘拐犯【完】
自分の布団にある真っ白のシーツ。



それを頭に被って完成するのは、なんとも簡単かつオーソドックスのおばけだ。



「洋くん洋くん!」



そのままリビングに戻り洋くんを呼ぶと、



「ぶはっ…な、なにやってんのちーちゃん」



洋くんの吹き出す声が聞こえた。



もちろん前は見えない。



「洋くんトリックオアトリート!」



とりあえず手を前に差し出しておく。
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