私の恋した誘拐犯【完】
「好きでもないやつに…、キスされようとしてんじゃねぇよ……っ」
“好きでもないやつに”
たくちゃんはそう言って、ゆっくりと体を離した。
「千織が嘘つけばつくほど、痛えんだよ…」
ああ、
違かった。
「たく、ちゃん…」
好きになる努力なんて、ただの自己満でしかなかった。
結局、
「ごめ、んね…たくちゃんごめんね……っ」
傷つけたくない大切な人を
私が残酷に傷つけていただけだった。
“好きでもないやつに”
たくちゃんはそう言って、ゆっくりと体を離した。
「千織が嘘つけばつくほど、痛えんだよ…」
ああ、
違かった。
「たく、ちゃん…」
好きになる努力なんて、ただの自己満でしかなかった。
結局、
「ごめ、んね…たくちゃんごめんね……っ」
傷つけたくない大切な人を
私が残酷に傷つけていただけだった。