私の恋した誘拐犯【完】
これはあとから聞いた話し。



私を手放したパパが何故今更になって新しい娘を必要としたのか。



それは、



__世間体



娘が誘拐された可哀想な父親として見られ続けたプライドの高いパパは、我慢の限界だったのだろう。



本当の娘は出来損ない、ならば出来のいい新しい娘を養子にしてしまおうというパパの策略だった。



あくまで俺の憶測だけど、と洋くんは話したけれど、きっと事実だ。



泣き疲れて眠った私はその日、懐かしい夢を見た。
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