私の恋した誘拐犯【完】
「あー、…」
と、急に洋くんがそんな声を漏らした。
何事かともう一度洋くんの顔を見上げると、少し困った顔をして天を仰いでいて。
はて?と首をかしげる。
「こんなんじゃダメなのにな、俺」
「え?」
思わず聞き返せば、洋くんは「何でもない」と笑って私の体を離した。
その笑顔はどこか
寂しげに見えた。
と、急に洋くんがそんな声を漏らした。
何事かともう一度洋くんの顔を見上げると、少し困った顔をして天を仰いでいて。
はて?と首をかしげる。
「こんなんじゃダメなのにな、俺」
「え?」
思わず聞き返せば、洋くんは「何でもない」と笑って私の体を離した。
その笑顔はどこか
寂しげに見えた。