私の恋した誘拐犯【完】
「俺たちは離れてもどうせ集まってうるさくするんだから、ちょっと黙れよ鮎川」



「そんなこと言って、アンタが1番寂しいくせに」



「はぁ?」



まぁまぁ、とキョンタが2人をなだめると、4人の間に笑いが生まれる。



何とでもない、他愛のない会話。



私の過去がどう変わろうと、なにも変わらない3人。



私の大好きな3人。



「ねぇみんな、ちょっと話し聞いてくれる?」



わざわざ言うことではないのかもしれないけれど、この3人に隠し事をしたくなかった。
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