私の恋した誘拐犯【完】
もうすっかり陽が短くなった16時。
「それで?どーすんだよその男と」
「え、」
莉奈とキョンタは用事があると先に帰ってしまった2人きりの帰り道。
たくちゃんは突然そんなことを聞いてきた。
「え、じゃないだろ。…どうすんだよ」
「どうすんだよって……別にどうも…」
たくちゃんから視線を外しそう呟くと、たくちゃんは「あーもう!」と頭をガシガシ掻いた。
ビクッと肩が揺れる。
メニュー