私の恋した誘拐犯【完】

私の恋した誘拐犯

[千織side]



「ちーちゃん」



何故か何も言わず消えた洋くんが、冬の香りを連れて戻ってきた。



「あれ?洋くん外行ってたの?」



聞けば洋くんは小さく頷いて。



「外の空気吸いたくて」



「そっか」



どこかいつもと違う雰囲気。



洋くんの視線が真っ直ぐで力強い。
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