私の恋した誘拐犯【完】
誘拐犯に恋をするなんて、常識では考えられないし、不謹慎だ。
それでも私は、洋くんが大好きで。
12歳の時、テレビでプロポーズのシーンを見て言ったことがある。
『ちぃ、大きくなったらおにーさんと結婚する!』
言ってることは、今とあまり変わらないけど…
『いつかね』
彼は、私の頭を撫でてそう言った。
そんな約束、彼が覚えてるはずもない。
「ねぇ洋くん」
「んー?」
んー?と言って、首をかしげる洋くんが、昔から優しくて大好きだった。
それでも私は、洋くんが大好きで。
12歳の時、テレビでプロポーズのシーンを見て言ったことがある。
『ちぃ、大きくなったらおにーさんと結婚する!』
言ってることは、今とあまり変わらないけど…
『いつかね』
彼は、私の頭を撫でてそう言った。
そんな約束、彼が覚えてるはずもない。
「ねぇ洋くん」
「んー?」
んー?と言って、首をかしげる洋くんが、昔から優しくて大好きだった。