あなただけの騎士

***


「ここがアジトだ。入れ」


入る前に、騎士団の奴らには顔を隠せるようにしておけ、と連絡しておいたから…大丈夫な、はず。


『ここが騎士団のアジト…ですか?』

「あぁ、そうだが」


『えっ、記念に写真撮っていいですか?!』


「だめだ。」


止めても携帯を出そうとするからとりあえず中に入れた。


安藤杏美はアジトの中を見渡すとこういった。


『なんか…想像してたのと違うけど…カッコイイっ!』


『だろ?』


正春は単純だからなぁ…

コイツ、少し臭うんだよな。



「お前、なんで騎士団のアジトに来たかったんだ?」


『へ?さっき言ったじゃないですか〜!』


「…とりあえず、ちょっと悪いな」



そういった俺は安藤杏美の首にそっと手で触れた。


『きゃっ。ちょ、ちょっと…何して…!』


そう言って顔を赤面させているが、俺は構わず手を首の後ろに回した。



後ろにあったものを手に取った。



『あっ、それは…』
「なんだ?これは」
『………』

安藤杏美…女は黙り込んで俯いている。


「凛桜。処分しとけ」

『あいあいさー!』


『蘭、尋問』

「ういっす」

俺は幹部、一人一人に指示を出していく。


「正春」


『なにー?俺は何をすればいいのー?』


正春は目をキラキラさせている。


「正春は…(することないなんて言えない)……女の家に連絡してやれ」


『はーいっ!』


やることが見つかってよかった…
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