あなただけの騎士
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「ここがアジトだ。入れ」
入る前に、騎士団の奴らには顔を隠せるようにしておけ、と連絡しておいたから…大丈夫な、はず。
『ここが騎士団のアジト…ですか?』
「あぁ、そうだが」
『えっ、記念に写真撮っていいですか?!』
「だめだ。」
止めても携帯を出そうとするからとりあえず中に入れた。
安藤杏美はアジトの中を見渡すとこういった。
『なんか…想像してたのと違うけど…カッコイイっ!』
『だろ?』
正春は単純だからなぁ…
コイツ、少し臭うんだよな。
「お前、なんで騎士団のアジトに来たかったんだ?」
『へ?さっき言ったじゃないですか〜!』
「…とりあえず、ちょっと悪いな」
そういった俺は安藤杏美の首にそっと手で触れた。
『きゃっ。ちょ、ちょっと…何して…!』
そう言って顔を赤面させているが、俺は構わず手を首の後ろに回した。
後ろにあったものを手に取った。
『あっ、それは…』
「なんだ?これは」
『………』
安藤杏美…女は黙り込んで俯いている。
「凛桜。処分しとけ」
『あいあいさー!』
『蘭、尋問』
「ういっす」
俺は幹部、一人一人に指示を出していく。
「正春」
『なにー?俺は何をすればいいのー?』
正春は目をキラキラさせている。
「正春は…(することないなんて言えない)……女の家に連絡してやれ」
『はーいっ!』
やることが見つかってよかった…