あなただけの騎士
一旦家に帰って着替え、バイクに乗り彗郎の倉庫まで来た。

確か彗郎が狙ってたのはPrinzessinだったはず…。


もしかして、安藤と間違えられたか…?

二人は仲が良く、普段から髪型や服などをお揃いに…所謂双子コーデをよくしていたため、後ろ姿などは似ている。


─そんなことより、今は桃華の救出だ。


…派手に行くか



バアアアアアアアン!!



「はあ?!来るの早くねえか!!…って、1人だけ?」


「はっ、俺らも舐められてんなぁ。大事なお姫様はこっちにいるっつーのによ」


…誰がお姫様だよ。桃華は誰の姫でもねえよ、ふざけんな。

と、つい場違いなことを考えてしまう。


「なんとか言えよ!!」


「悪いけど俺、Prinzessinじゃねえから」


「「はあ?!」」


はあ?!って言われても、なぁ…

あんな奴らがこんなに早く場所を見つけれるわけがねえだろうが。


「アイツ、出せよ」


「は?無理に決まってんだろ!!もうお前がPrinzessinじゃなくても関係ねえ!!やっちまおうぜ!」



はぁ…。喧嘩をしに来たわけじゃないんだけどな。


桃華を怖がらせたくないから、血はつかないいように戦わねえと。


「はぁ…。あんまり言いたくないんだけど、仕方ねぇか」


「何ブツブツ言ってんだよ!」


「うるせぇなぁ。あのセリフ、キザなんだよな」


深呼吸し、姿勢を整える。


「我の名は騎士。姫を迎えるためにここまで足を運びました。以後、お見知りおきを。姫のためなら命もを犠牲に戦う所存でございます。


姫のための戦を
始めましょうか」
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