その男、カドクラ ケンイチ







カドクラはトイレで顔を洗う。



ふと蘇る記憶。


蘇る度に思うのは、
『自分は正しいことをしたか?』



カドクラの自問自答に正解はない。






「うっし。」


パンっと顔を叩き、再び職員室に戻った。









「ん?」



カドクラが机に戻ると、リボビタンGが1本置いてあった。



ふっと教頭の机を見る。

目が合った教頭は微笑んで頷く。




カドクラも笑顔で頷き、仕事を再開した。







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