その男、カドクラ ケンイチ
「お先に失礼します。」
「お疲れ様です。」
堂々秀高校職員室をまた1人教師があとにする。
カドクラと他数名しか残っていない。
カドクラはエンドーと教頭の見舞いに行くつもりだったが、仕事がまだ残っていたのでエンドーだけ行ってもらった。
時刻は21時近くになる。
プルル プルル
携帯が鳴る。
「え?」
カドクラは番号を見て思わず声を上げる。
「・・もしもし、カドクラです。
お疲れ様です。
はい。まだ学校です。
お加減はどうですか?
・・・・・・
分かりました。すぐ向かいます。」
カドクラは電話を切る。