その男、カドクラ ケンイチ
ーーーーーー
夕暮れ時
カドクラは仕事終わりに教頭が入院している病院に再び来ていた。
「時間がかかったとしても、タカハシはきっと変わります。」
カドクラはこれまでのいきさつを教頭に報告した。
「私も待ちましょう。カドクラ先生。」
「ありがとうございます。」
「もうすぐ私も退院できる。
私も彼の力になりたい。」
「みんな教頭先生の復帰を心待ちにしています。
では僕はこれで。」
「気をつけてお帰り下さい。」
カドクラは病室を出た。
2年6組の担任として、タカハシを心の闇から救う。
カドクラは決意を固める。