その男、カドクラ ケンイチ
朝のHR終了後、2年6組も重苦しい雰囲気に包まれていた。
「…」
「…」
「…」
「…」
オオシマ、ダテ、アカイ、ノノムラ。
誰もがタカハシの転落に言葉を失っていた。
「なんでだよ…タカハシ…」
ダテが声を絞り出す。
「…」
「…」
「…」
「…コウタは…きっと助かるよ。」
オオシマが教壇に走った。
「みんな聞いて!
お願い!協力してほしいことがあるの。」
オオシマは2年6組の生徒全員にある提案をする。