その男、カドクラ ケンイチ
第25章 タカハシのストーリー
第25章【タカハシのストーリー】










「おはようございます。」



翌日の朝のHR


1日ぶりにカドクラが2年6組の教室に来た。



カドクラはそそくさと連絡事項を伝え、本題に入る。




「昨日エンドー先生に連絡してもらったと思うけど、タカハシは今必死に戦ってる。」



カドクラは6組の生徒を見渡す。



「原因はまだはっきりと分からない。

だけど今回の事で痛感させられたことが1つ。
俺はタカハシと十分向き合えていなかった。

タカハシだけじゃなく、みんなとも。

だから今日からまた俺は2年6組の担任として、できる事を全力でやります。

タカハシはきっと助かると信じてる。
もう俺は下を向かない。

タカハシが帰ってきた時にみんなで笑顔で迎えよう。」




カドクラの顔には精気が戻っていた。
その訴えに生徒達は頷く。




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