その男、カドクラ ケンイチ
「お前マグドのクーポンある?」
「多分財布の中に入ってます。」
2人は学校の近くにある店に入る。
店内には堂々秀高校の制服を着た生徒が何人かいた。
「お、エンドー先生!なんかおごってよ。」
2人を見つけた男子生徒が声をかける。
「貧乏人をおちょくなるな。
俺にモズおごれ!」
エンドーは店員の前で別の会社の名前を叫ぶ。
カドクラは見かけたことない顔触れで3年生のようだった。
「お客様、ご注文はお決まりでしょうか?」
男性店員が声をかける。
エンドーは3年生となにやら盛り上がっていたので、カドクラが適当に2人分注文する。
「すみませんねうちの生徒がわいわい騒いで。」
カドクラは会計する時に小声で店員に謝る。
「生徒の皆さんよく利用して下さるので。」
大学生ぐらいの茶髪の若者だったが愛想よく返してくれた。
「エンドー先生、戻りますよ。」
カドクラはエンドーを呼ぶ。
(しっかし、あんな生徒とはしゃげる子供みたいな教師見たことないや。)
「エビバーガー買っただろうな!」
カドクラとエンドーは店を出る。