その男、カドクラ ケンイチ
「そんじゃまぁ、
カドクラの歓迎とナガノさんの安産を祝って
乾杯!」
街角の居酒屋では、
カドクラ、エンドー、ナガノが
祝杯を交わしていた。
「すみませんナガノ先生。
僕らだけお酒頂いちゃって。」
カドクラが烏龍茶を持つナガノに詫びる。
「あーそんな。どうぞ気にしないで。」
「カドクラ、どうだった6組の感じは?」
乾杯した流れでビールを飲み干したエンドーは2杯目を注文する。
「なんか緊張しちゃってあんまり覚えてないです。」
「今日は挨拶程度だったからね。
明日から少しずつ慣れていけばいいよ。」
「でもパッと見みんな普通そうな子ばっかりで、
久しぶりにまともな教室見ました。」
カドクラもハチミツハイボールを注文する
「そうそう。ナガノさん、こいつ前黒酢高校にいたそうなんですよ。」
「えーそうなの。よく無事だったね。」
「ちょっとカドクラ黒酢の話聞かせろよ。
んでついでにつくね2本頼んどいて。」
「僕はタレ派ですからね。」
ナガノとも打ち解けられ、
カドクラは時間を忘れるほど
楽しい時を過ごしていた。