その男、カドクラ ケンイチ





カドクラの違和感は授業中、他のクラスでもあった。


「え~っと今日は65ページからかな。」



クスクス
ザワザワ
え~まじ?



太宰の物語にはちっとも興味を示さず、何やら小声で話す生徒がよく目についた。


そのくせ自分には何か視線を感じる。


カドクラはなんとなく気持ち悪い1日を過ごした。





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