初恋クローバー 〜蒼空との約束〜



「なんか陽菜ぼーっとしてない?」



「え?そんなことないよ!」



「そお?特進クラスいってからだよー!人だかりの中はいったからよっちゃったとか?」



「そんなんじゃないよ!大丈夫!」




そんなことないと言っても、ホントのところちょっと気になってる。


あの人…特進クラスの人かな?


なんで陽菜のことしってたんだろ。



考えれば考えるだけわからなくなってきた。





「おい!白咲!さゆり!」



突然名前を呼ばれた。

誰に呼ばれたかなんて、振り返らなくてもわかった。

翔くん!!


「お前らだけだぞ〜数学のノートだしてないの!」


「あっやばー忘れてた!」


「陽菜ノートとってない!」


大ピンチ。バカな子って思われちゃったかな。

でも否定しようがない。本当のことだから…。


「ったくお前らしかたねーな!優しい俺がノート移させてやるよ」



え!!やったーっ!翔くんのノートみれるーっ!

…陽菜、ノート見れて喜ぶとか変態みたいだなあ。



「ありがと翔くん!」


「いやーさゆりはバカなのわかるけど白咲までバカだったとはなぁ〜」


「はあ!?なんで私だけバカ定着してんの!?」


「陽菜だってバカじゃないよ!」



翔くんは陽菜とさゆりを小馬鹿にしながらノートをとりだした。


ちょっといじわるだけど、そんなとこもまたいい。


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