初恋クローバー 〜蒼空との約束〜

「翔くん…?あー、二宮翔くん?そういえばあの子も来てたわね。」


「あの子も…?他にも誰か来てたんですか?」


「えぇ、二宮くんは、ジャージをかけて、すぐかえっていったけど、もうひとりの子は…。」


「もうひとりの子って、誰ですか…?」


「ごめんね、まだ全員の名前はおぼえてなくって。でも背の高い子だったわ。」



翔くん以外に…?

誰なんだろう。



お昼休みを保健室で過ごした後。

陽菜とさゆりは教室にもどった。




「白咲!大丈夫だった?」



教室に入った瞬間、翔くんが来てくれた。

心配してくれたのかなあ。やばい。嬉しくてにやけそう。



「大丈夫大丈夫!軽い貧血って言われたから!」

「貧血ー?白咲細いもんなあ。気をつけろよ!」

「う、うん!ごめんね、ありがとう。」




また倒れちゃいそう。

翔くんのせいだよ。

翔くんにあったら、身体中熱くなるし、心臓もいつもより動きがはやくなる。

翔くんにあうだけで、私の身体はおかしくなっちゃうんだよ。



「翔くん、ジャージ、ありがとうね。」


「あっ、大丈夫大丈夫!」


「返すの明日でいいかなあ?今日洗ってくるから。」


「えっ!いいよ!洗わなくって。」



流石にそれは。

寝ている間に陽菜の汗とかついちゃってたらもうしわけないし。
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