初恋クローバー 〜蒼空との約束〜
陽菜とさゆりは人だかりの隙間から1組の教室をのぞいた。
「さゆり、井口くん…みつけた?」
「…んー、あんま見えないぃー!わかんないよー!」
「だよねー!」
なんか、人多すぎてホント見えにくいなあ。
てゆーか。
井口って、苗字。
どこかで聞いたことある気がするんだよね。
「陽菜ー、やっぱり人多すぎだよー。1回でよー!」
「そーだね、そーしよーか。」
そういって、陽菜とさゆりは人だかりからぬけた。
「井口くんっぽい人いなかったね。」
「私めっちゃみたかったのにさあー!」
さゆりがため息をつく。
「まあ陽菜はさ、好きな人いるから興味ないだろうけどー!」
ニヤニヤしながらさゆりはいった。
こいつ。面白がってる。
「さーゆーりー!!!!」
「きゃはっ!ごめんごめんー!陽菜!ごめんってば!!」
陽菜とさゆりがバカ騒ぎしてると、どこからか聞こえてきた。