キッチン・シェア〜びっくりするほど気づいてくれない!〜
さおりはきょとんとした表情で寒川を見て、数秒間固まった。

寒川が「やっぱダメか」と諦めかけたときだった。

「それいいね!」

「へっ?」

間髪入れずさおりは喋り出した。

「そう……まず、一人分の食事を作るのって難しくて無駄が多いのよ。野菜とかは使いきれないまま腐ることも多いし、少量で売ってるのは高いし。人参一袋買ったら数日は人参料理だよ、人参の気分じゃなくても。それが2人ぶんだと解決するね。それに寒川くんも栄養バランスが整うし、お金の面で見ても、2人ぶんの材料費を負担したとしても外食とかコンビニとかで済ますより安いくらいじゃない? これっていいことばかりだよね___私が調理をして、その代わりに寒川くんが食材費を負担する。そして2人で栄養バランスの整った食事を食べる。孤食はうつを招くと聞くし、精神面でもプラスの効果が出るかも。健康的で経済的で環境にもやさしい。そう___ルームシェアとまではいかない、キッチンシェア!」



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