サイレント・タロット
(……で、結局、こうなってしまったのか)

気乗りはしなかったが、断るのも面倒くさく、2人で公園の近くのレストランへ来てしまった。

「オムライスが上手いんだよ!とにかく!クロサキはデミグラス派?ケチャップ派?」

「デミグラスかな」

「一緒!やっぱりクロサキの占いは当たるなぁ〜」

「それはどうも……」

デミグラスソースのオムライスを2つ注文し、運ばれてくるのを待つ。

向かいに座った彼は、ニヤニヤしながら私を見ている。

「なんか、先週の、あの占いの館?にいた時と感じ違うね」
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