【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~
その声は二重にも三重にも混じって…彼自身の声とは思えない。


「ルーク…ねぇ、ルーク…?どうして?」


アリアは傷付いた片手を庇いながらも、彼に問う。
けれど彼はそんなアリアに興味がないようにだった。


「ルーク…お願い…思い出して?」


後退りして、充分に距離を取りつつ、アリアは彼に告げる。
ありったけの願いを込めて。

でも、そんな淡い期待はすぐに打ち砕かれた。

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