【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~
「皆、此処で塞ぎ込んでる場合じゃない…。ルークは…ルークは、こんなことなんて望んでいないはず。私達は、これからも前を向かなくては…前を…。一歩でも前に進まなくては…」
その声は、涙に濡れていたけれど、誰もそこに言及する者はいなかった。
ルークはいつでも、皆のことを考え、行動し戦ってくれていた。
彼の誠実さに救われた者は、何よりもアリアだろう。
だから、口唇を噛み締めてぎゅうっと拳を握るアリアの姿に対して誰も、言葉を掛けられなかったのだ。