【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~
自分の力で助けるどころか、その手を掬い取ることも出来ず、跡形もなくこの世から消えてしまったルーク…。
彼のことを思うと、アリアは大声を上げて泣き出しそうだったけれど、それでも身を奮い立たせなければならなかった。
アリアの瞳は、悲しみを超えた怒りで漲っていた。
あの時、どうして守れなかったのか…。
悔やんでも悔みきれない。
あんな悲しい「ありがとう」なんて聞きたくなかった。
あんな形でルークを失うなんて、考えられないことだった。