【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~

「コナー!いや、グレイスよ!貴様も出てくるがよい!今こそこの積年の恨みを晴らしてやろうではないか!!」


その地鳴りがする程の声を黙って聞いていたコナーは、左耳のピアスに手を当てて、うんざりしたようにこう告げる。


「…ほんと、煩いよ?あんた」

「なにっ?!」

「ねぇ、ロテュス?何時からオレだって知ってたの?まぁ、知ってたら何時でも攻撃して来れたろうから、敢えて聞いてんだけどね?」


少しだけ眉間に皺を寄せ、天へと飛んだウーゴに対して、コナーはどうでもいいことのようにそう告げた。

そこに、鈍色に染まった光の塊が生まれる。

そう、ウーゴ…ロテュスの手の中に…。


憎しみを惜しみもなしにオーラに変えて剥き出しにしたロテュスは、カッと瞳を見開きグレイスと呼ばれたコナーへ叫んだ。

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