【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~
「1度封印してやったのに、またのこのことオレの前にやって来るなんて…あんた、今度こそ死ぬよ?」
そう言いながら、グレイスは、手にしたリュートから紅蓮の炎をまとった音色を奏でて、ロテュスを攻撃する。
それに対抗して、テュロスは激昂する。
「ふざけるな!はっ!舐めた真似を!行くぞ!グレイス!本当の我の力、貴様に見せ付けてやろう!ハァーッ!」
「ふぅん?いいよ?やってみなよ。あんたは、オレには勝てない。絶対にね」
くすりと笑うグレイス。
群青の瞳の奥に灯る色は、灼けてしまいそうな紅蓮の炎の色だった。
見るもの全ての背筋が、ぞくりとする程の冷笑。
今、グレイスの纏うオーラは、他の誰にもない程の神々しさで輝いている。
リュートは相変わらず、力強い音を奏で、ロテュスの体の彼方此方を確実に仕留めていく。
…これが最強神の力…。
全てを浄化する紅蓮の力…。