【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~
そうして、長い長い闇へとの戦いが終わった。
ロテュスの器となってしまったウーゴはロテュスと共に跡形もなく消えてしまい、アリアを悲しませたけれど、それ以上に平和が訪れたという解放感に満ち溢れ、心はとても晴々しかった。
天に舞うようにして浮かんでいたグレイスは、シュッとフィガロワッハを仕舞い込み、近くで戦いを見守り、力を注いでくれていたアリアを抱きしめるようにして地上へと降りてくる。
「コナーよ。お前がグレイス神だったとは…」
ワイアットがほんの少し申し訳なさそうに、呟く。
それにオリヴァーも頷いた。
「気にしなくていいさ。ほら、オレは自由な吟遊詩人なんだから、ね?」
その言葉に嘘偽りはなく、いつの間にか身に纏っていた甲冑は消え、いつもの白装束へと変わっていた。
そんなコナーの額にアリアは、抱き締められたままで労うな接吻けをする。
「グレイス…いいえ、コナー?貴方がいてくれて、本当に良かった…ありがとう」