【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~
「オレは誓うよ…この心臓が君の前で朽ちるまで、キミの傍にい続けると…」
「コナー……」
その言葉を受けたイザベラは、胸元のシィースラインを外して、彼にかざす。
そして、本当の姿…グレイスに姿を変えた彼の両頬を、優しく包み込んだ。
「グレイス…?私は貴方のその瞳に惹かれたのかしら…群青色の中に揺れるその紅蓮の炎の灯りに…」
「イザベラ…」
「私はこれから、この国の女王として治世を行わなければならない……こんな私に、貴方は…また力を貸してくれるかしら…?」
揺れる朱色の瞳。
ほんのりと染まる頬は、冷たい風に晒されても尚、熱を上げていく。
暫しの沈黙。
ゆっくりと瞬きをしたグレイスは、ふっと笑みを零してからしっかりと頷いた。
「勿論。だって、ずっとオレはキミのもの。この世の終わるその日まで、ともに二人在らんことを…と誓ったからね」
そして、言葉のないまま見つめ合う二人。