【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~
『いざなおう、いざなおう、めくるめく世界へと…』
イザベラ…いや、アリアはそっと瞳を閉じて、その声を心に留める。
彼…コナーは今、何処にいるのだろうか?
そんな思いが、胸に芽吹いて行く。
この冒険の始まりに、彼の存在は大きく関わっていくだろう。
アリアは、シィースラインにもう一度手をやり、深呼吸をして呟いた…。
「コナー…貴方は、一体…どれほどの力を持っているの…?」
あの、人の気持ちを惹き付けて止まない、歌声と…。
真っ直ぐに射抜くような、あの視線…。
まだ1度しか、それも数分しか顔を合わせていない彼の事を、アリアは既に意識し始めていた。