【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~

「アリア…もう少し力を抜きましょう。今からそれでは身が保ちません。なるべく気力を温存すること…それが出来なければ、我々は戦う事が出来ないのですから…」






そう諭すように声を掛けたのは、僧侶のオリヴァーだった。

そっと微笑みアリアの肩に手を掛けると、何やら小さく呪文を唱え、彼女の周りに淡い光の粒を与えた。






「これは…?」



「それは"ウンジョー"だ。光のルーン…オリヴァーはお前に幸福の呪文を掛けたのだ。これから先に未来があるように」





アリアの問い掛けに静かに答えたのは、魔道士のワイアット。


彼は、5人の中でも一番年齢を重ねており、その顔には何かを達観したような強さがあった。

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