【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~

「それにしてもさぁ?なんだってこんなに風が強いんだか。参っちゃうよ。オレの折角の服が乱れて仕方がない」





その場には似つかわしくない発言をしたのは、剣闘士のジャック。

相当な腕前の持ち主だろうことは見て取れるが、少し軽い印象がどうしても『遊び人』というイメージを拭えない。





「ばぁか。こんな真っ暗い中じゃ、そんなの全然意味ないぞ、っと」





そんなジャックの事を小馬鹿にしたようにからかって、ひらり、と近くの枝の上から降りてきたのは、海賊レヴィ。

一見彼の方が俺様っぽいのに、人懐っこい笑顔で周りを気遣う所を見ていると、まるで小動物の様な愛くるしさがあり、この一行のムードメーカーになるようだった。


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