【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~

けれど、ある日のこと…。






『平穏という微温湯に浸かり、戦う事を忘れた者達よ…貴様等にこれ以上にない苦痛を与えてやろう…』






そんな呪いの言葉と共に、光ある世界へ突如として不穏の影がスルスルとまるで靄のように浸食してきた。



紅蓮の神・グレイズを憎む、白蓮の神・ロテュスの強大な影の力によって…。





ロテュスは、創世の戦いに破れ、グレイズに遥か遠き時空を超えた…この世の果てに追放され、幾重にも連なる封印で眠らされていた。


ロテュスの、そのグレイズに向けられた憎悪には、底がない。


眠りについてもなお、ジリジリと燻り続けた怒りが、何者かにより封印を解かれた事で、一気に弾けたのである。


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