【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~

「アルゥ…ラグズッ！！」


ワイアットが、水属性の呪文を唱えて応戦するが、それだけでは間に合わず、オリヴァーが間に入り込んだ。


「アルゥ、ハガラス！…なんてことでしょうか…予想以上に敵の数が多過ぎる…」


「…くっ…ちっくしょー！何人も来やがって！なんだってんだ！」


レヴィは、ひょいひょいと魔女の攻撃をかわしながら、得意の足技で蹴散らしていく。
それでも、魔女の数は減るどころか、徐々に増えていくように感じた。


「きゃああああっ」


そんな中、クロエとエステルの悲鳴が聞こえてくる。
視線を向けると、ウーゴが血を流し、蹲っていた。


「ウーゴ！」


「アリア様！大丈夫です！私の事よりも、後ろを！」


ウーゴの言葉にハッとすると、後ろから腐り切ったグルーたちがぞろぞろと襲い掛かってくる所だった。
その様は、思わず後退りをしたくなる程、気味が悪い。
どうやら、ウーゴはこのグルーたちの攻撃からエステル達を守る為に、身を挺したらしい。