【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~
「私……?」


ほんの数秒前に起きた状況が、上手く飲み込めずにいるアリアに対し、ワイアットが何かを思案するような口ぶりで言葉を放った。



「アリアの身を護る、シィースラインの力か…それとも…」

「ワイアット、私にはシィースラインだけの力だとは到底思えない」

「そうだ、オリヴァーの言う通り、アリアの潜在的な力もあるんじゃないか?」

「私の、力……?」



三人の言葉に、戸惑うアリア。
そこへ、コナーが苦言を呈した。


「ちょっと、そこのお三方?あまり、アリアを動揺させる物言いをしないでくれない?今考えるべき事は、そんな事じゃないでしょ?」

「なに!」


ルークは、その言葉に異常に反応した。
自分以上に、アリアのことを知っていると言わんばかりのコナーに対して、無性に腹を立ててる。


「じゃあ、今起きた事の説明がお前には出来るのか?」

「…少なくても、あんたよりはね」

「なんだと?!」

「まぁまぁ、二人とも…」


今にも胸倉を掴まんばかりのルークを押さえ込むようにして、間にオリヴァーが入る。
コナーは、そんな二人には気を止める事もなく、アリアの方に向き直った。


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