【完】聖剣伝説~愛を紡ぎ出すもの~
そうして、列を組み直してから歩き始めると、今までに感じたことがない冷たい風が足元に吹き付けてくる。


「アリア、この先に…洞窟があるみたいだ…でも…」

「…そうね、きっとこれは氷属性の敵の息吹…私でも感じられるわ」


指先がビリビリと固まっていくんじゃないかというくらいの大きな風がワッと一行の間を吹き抜けた。


こんなにも連続して敵と当たっていたのでは、体力が持たない。


「…アルゥ…ガラ…ナサ…!…みな、あまり近寄るな!」


ワイアットは全員を加護する呪文を唱え、なるべく敵の攻撃を受けないように距離を取るように命じた。


< 82 / 169 >

この作品をシェア

pagetop