彼氏彼女のバカ事情
「それ!!!」
と、健児自身ではなく
健児の手に握られた梅干しのおにぎりだった。
「あんたかよッ!
マジどうしょー///。
本人真横にして惚れるとか言って///
ちょ……マジ照れるんですけど!!!
告白ー!(爆笑)」
告白?
え………それだけでもう惚れたとか?
いやいや、違うよね、それはさすがにありえない。
そんな良美を前に、健児は
「お前………」
ん?
今度は何だ?
もしかして告白っての、真に受けてはいないですよ………ね?
「面白ぇー///!!」
なんて、同じテンションに惹かれないわけもなく。
二人は瞬間に意気投合。
「ほら、やるよ。」
そう言って健児は良美におにぎりを差し出す。
「これで明日はピンクだろ?」
なんて。
もちろん良美は
「ほんとにぃ!!?マジ………」
そんな彼の優しさに
「本気で惚れるんですけど(〃д〃)」
なんてならないわけもなく
二人はこれから先、前以上にこのコンビニにやってきては、うまく重なり合う笑い声を店内中に響かせていくのであった。
「俺……夜にバイト入らないようにしようかな……」
なんてバイト君の呟きも聞こえてきたり、こなかったり。
そんなこんな
二人の運命な出会いでした。。。